東京23区 議会基本条例の制定率
議会基本条例について考える(2)において、東京23区議会のうち二つの自治体議会(荒川区と板橋区)が議会基本条例を制定していることを述べた。23区の議会基本条例の制定率は約9%である。今回は、この9%という値が、周辺地域と比べてどのような位置にあるのかを確認する。もちろん、議会基本条例制定が議会改革が進んでいることとは同じではないが、一つの指標として考えることはできる。
関東1都3県の市・区における議会基本条例の制定状況(2015年5月調)
東京23区
- 2区(荒川区・板橋区)
- 制定率 約9%
東京都内の26市
- 7市(八王子市、立川市、調布市、小平市、東村山市、国立市、多摩市)
- 制定率 約27%
神奈川県内の19市
- 12市(横浜市、川崎市、相模原市、横須賀市、鎌倉市、藤沢市、小田原市、茅ヶ崎市、逗子市、三浦市、秦野市、大和市)
- 制定率 約63%
千葉県内の36市
- 9市(銚子市、館山市、松戸市、成田市、佐倉市、市原市、流山市、我孫子市、四街道市)
- 制定率 約25%
埼玉県内の39市
- 14市(さいたま市、熊谷市、所沢市、飯能市、本庄市、東松山市、春日部市、戸田市、和光市、富士見市、三郷市、坂戸市、幸手市、鶴ヶ島市)
- 制定率 約36%
関東1都3県の市・区における議会基本条例の制定率順位
- 神奈川県19市 約63%
- 埼玉県39市 約36%
- 東京26市 約27%
- 千葉県36市 約25%
- 東京23区 約9%
※東京都下の区市をあわせても、約18%となっている(9自治体/49自治体)
関東1都3県のなかでは東京23区の議会基本条例制定率が相対的に低く、議会基本条例制定という指標でみる限り、23区議会の改革は遅れているといえる。