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『新宿区議会に関するアンケート調査』(2013)の分析

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現在の23区議会は、議会広報の主要媒体として、議会広報紙をはじめ、ウェブサイト、それに連動する動画配信システムと会議録検索システムを活用している。しかし、実際に、これらは住民にどれだけ活用されているのであろうか。

新宿区議会の『新宿区議会に関するアンケート調査』(2013)

ここでは、議会広報媒体がどの程度利用されているかについて、新宿区議会の『新宿区議会に関するアンケート調査』(2013)の結果で確認する。

この調査は、2013年の8月から9月にかけて、新宿区議会が区議会に対する意見や要望を把握するために実施されたものである。行政においては世論調査は一般的に行われている広聴活動であるが、議会が独自で実施する例は多くはない。

  • (1)調査地域 新宿区全域
  • (2)調査対象 新宿区在住の日本国籍を有する満20歳以上方
  • (3)標本数 2,500票
  • (4)対象者の抽出 新宿区住民基本台帳から層化無作為抽出
  • (5)調査方法 郵送配布・回収による法
  • (6)調査期間 平成25年8月21日から9月9日
  • (7)回収率 36.3%
  • (8)調査内容
    議会に関する基本的なこと/議会だより、ホームページ・インターネット中継/議会改革/その他

結果の概要

区議会ホームページの閲覧状況

  • 「よく見ている」+「時々見ている」+「1~2回試しに見たことがある」 約15%
  • 「見たことがない」 約80%

区議会インターネット中継

  • 「よく見ている」+「時々見ている」+「1~2回試しに見たことがある」 約3.5%
  • 「見たことがない」 約95%

住民が望む議会による情報発信手法

  • 「新宿区議会だより」 約50%
  • 「情報冊子・ガイドブック」 約25%
  • 「ポスター・チラシ」 約18%
  • 「パソコン用ホームページ」 約16%

この調査は、議会主導によって、住民基本台帳からの無作為抽出で行われている点は非常に評価できる。
ただし、回収率が36.3%では調査結果の解釈は難しい面がある。回答した約36%の住民と回答しなかった残りの60%以上の住民とでは、議会に対する基本的な考え方が大きく異なると思われるからだ。回収票だけの解釈では全体を推測することは困難だ。

コメント

  • この結果を見る限り、住民は議会の情報を得る手段として、インターネットをほとんど活用していない状況が見て取れる。住民は議会ウェブサイトほとんど見ておらず、インターネット中継に至っては約95%の人がみていない。新宿区民全体に当てはめて考えると、新宿区民が約34万人×95%=32万人以上の住民は見たことがないことになる。
    未回収分の結果は不明であるが、回収分の回答比率以上に、未回収部分に「インターネット中継」を見たことがある住民が多いとは考えられない。そもそも、議会に関心がないから回答しないと推測されるからである。
  • 印刷媒体である「議会だより」は約50%の住民に見られている。このことからも、住民が議会広報として期待する媒体はインターネットを活用した媒体ではなく、印刷媒体と考えられる。印刷媒体の質的改善を目指すべきともいえる。
  • どうすれば、議会ウェブサイトは見られるようになるのか。
  • 議会だよりの品質を上げるためにはどうすればよいのか。
  • この調査結果は今後どのように議会広報を展開していくべきなのかについて検討する貴重は資料になっている。

この調査結果は、あくまで新宿区の事例ではあるが、23区のなかで新宿区議会の広報だけが特殊な状況にあるとは考えられないことから、23区内のどの議会においても同様の状況にあると推測される。つまり、議会や委員会のインターネット中継は議会の情報を得る手法としてはほとんど利用されていないということになる。

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